Main

活動報告2018

資源・素材の安定供給

国内外のサプライヤー・需要家・事業パートナーと共に、世界各地に遍在する資源の開発・生産、製品の流通・加工・再利用に取り組み、また、鉄道輸送、港湾設備などのインフラ・ロジスティクスの整備を推進し、最適なサプライチェーンを構築していきます。その中で、各種サステナビリティ課題の把握に努め、サプライチェーン全体での改善・解決にも取り組んでいきます。

SDGsに貢献する当社活動実績

SDGsの17目標169ターゲットに注力して取り組んでいくために、三井物産のマテリアリティごとに設定している取り組みテーマとSDGsを関連付けた上で、2017年度の具体的な活動をそれぞれ紹介しています。

事業分野

  •  
    金属
  •  
    機械・インフラ
  •  
    化学品
  •  
    エネルギー
  •  
    生活産業
  •  
    次世代・機能推進
  •  
    コーポレート・その他

[取り組みテーマ] 資源開発、資材・食料の確保と安定供給

三井物産の取り組み

生産・流通・加工・ロジスティクスなど、川上から川下まで最適なサプライチェーンを構築し、金属、化学品、エネルギー、食料などの資源および素材の安定供給に貢献しています。食料事業では、世界の人口増に伴う需給ギャップ、地域的な供給力の偏在が広がる中、安全・安心な食料を安定的かつ効率的に供給する事業を進めています。小麦、トウモロコシ、大豆などの穀物についても、生産・集荷の段階からのトレーサビリティ管理に注力しています。

※下記表は横にスクロールしてご覧ください。

関連するSDGs(カッコ内はターゲット番号) 事業分野 2017年度活動実績
  • 飢餓をゼロに
    飢餓に終止符を打ち、食糧の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する(2.1、2.4、2.a)
  • すべての人に健康と福祉を
    あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する(3.8、3.b)
  • エネルギーをみんなにそしてクリーンに
    すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する(7.1、7.2、7.b)
  • 住み続けられるまちづくりを
    都市と人間の居住地を包摂的、安全、レジリエントかつ持続可能にする(11.c)
  • つくる責任つかう責任
    持続可能な消費と生産のパターンを確保する(12.2)
 
金属
  • エコカー用二次電池、自動車製造用超硬工具、軽量化素材としての金属材料として、ニッケル、コバルト、リチウム、アルミニウムなどを安定供給(7.1)
  • 鉄鉱石(オーストラリア、ブラジル)、石炭(オーストラリア、モザンビーク)、銅(チリ)の開発と安定供給を継続(12.2)
 
機械・インフラ
  • 国際航海用船腹(新造船・中古船販売、用船)の安定提供を通じ、LNGなどの国際資源・エネルギー物流に貢献 (7.1)
  • FSRU(浮体式LNG貯蔵再ガス化設備)の長期傭船事業を通じ、環境負荷の低いLNG再気化サービスを提供(パキスタン)(7.b)
 
化学品
  • 燐鉱床開発などを通じ、肥料用原料を確保、製品を販売(ペルー)(2.a)
  • 肥料販売、飼料原料・製品、農薬の製造販売事業(日本、米国、欧州)のほか、硫黄のグローバル高機能複合物流を推進(2.a)
 
エネルギー
  • 原油・石油製品・LNGなどの資源の確保と、その供給源の多様化、安定供給を世界各地で推進。原油・ガスなど上流資産の生産を推進(当社持分生産量243.836千石油換算バレル/日<2017年度実績>)(7.1)
  • LNGプロジェクト開発(モザンビーク、米国など)や関係会社を通じたE&P事業を推進(オーストラリア、中東、アジア、欧米など)(7.1)
 
生活産業
  • 食糧の確保と安定供給を推進(穀物取扱数量:20百万トン/年〈2017年度実績〉)(2.1)
  • Agricola Xinguなどへの出資を通じ、大規模農場を推進(ブラジル)(2.1)
  • Kumphawapi Sugar/Kaset Phol Sugar への出資を通じ、タイの砂糖産業発展に貢献するとともに東南アジア域内への砂糖の安定供給を推進(2.1、2.4)
  • 日本マイクロバイオファーマは、抗がん剤原薬の長期安定供給、抗生物質の薬剤耐性を抑制する新薬原料の開発、副作用を軽減できる標的型抗がん剤技術の開発、天然微生物資源からの新規治療薬候補化合物の探索を推進(日本)(3.8、3b)
 
次世代・機能推進
  • 精密農業ソリューションの提供を通じ、食料資源の供給を増加(カナダ、米国、ブラジル、ロシアなど)(2.4、2.a)
 
コーポレート・その他
  • 国内企業や研究機関が保有する特許など知財の有効活用を推進。第一弾として広島大学発の乳酸菌L8020および抗菌剤Etakの特許活用 による商品化を実現(3.8)
  • 2017年4月に営業運転を開始した苫小牧バイオマス発電に対し、木質燃料となる丸太を「三井物産の森」ほかから安定供給(2018年3月ま での累計約87,380m3、全体量の約51%)(7.2)
  • 「三井物産の森」から、丸太の素材生産による木質資源を安定供給(約51,570m3、丸太換算で国内木材消費量の約0.1%に相当)( 11.c)

[取り組みテーマ] サプライチェーンマネジメントの推進

三井物産の取り組み

世界中で多様なサプライチェーンを構築し、機能・サービスを提供しています。そのため、法令遵守、人権尊重、労働安全衛生の確保、環境負荷の低減、商品・サービスの安全・安心の確保などに配慮し、サプライチェーンにおけるさまざまな課題の解決に向けて、取引先と共に社会の要請に応えています。具体的には、「サプライチェーンCSR取組方針」に基づいて、サステナビリティへの取り組み状況を毎年調査しているほか、実態調査を行っています。

※下記表は横にスクロールしてご覧ください。

関連するSDGs(カッコ内はターゲット番号) 事業分野 2017年度活動実績
  • 働きがいも経済成長を
    すべての人々のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およびディーセント・ワークを推進する(8.7、8.8)
  • 人や国の不平等をなくそう
    国内および国家間の不平等を是正する(10.2)
  • つくる責任つかう責任
    持続可能な消費と生産のパターンを確保する(12.2、12.4、12.7)
  • 平和と公正をすべての人に
    持続可能な開発に向けて平和で包摂的な社会を推進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供するとともに、あらゆるレベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築する(16.5)
 
金属
  • チリ銅公社とResponsible Copper Initiative 構想についてのMoUを締結。持続可能な社会の実現に向け、銅産業のバリューチェーンを通じてトレーサビリティを担保する枠組みを検討(12.2)
 
生活産業
  • 三井物産アイ・ファッションは、新たに取引を開始する調達先から「サプライチェーンCSR取組方針」遵守確認書の取得を推進(2017年度 340社、累計5,352社)(8.7、8.8、10.2、12.7、16.5)
  • T.M.Baikal(ロシア)から、木材製品を安定供給(約11万m3/年)(日本、中国、ロシア)(12.2)
  • FSC®/CoC認証(当社生活事業開発部森林資源マーケティング室:FSC®C104107、Mitsui Bussan Woodchip Oceania Pty. Ltd.:FSC®C107463)、およびPEFC/CoC認証の保有によって、責任ある森林資源の管理・取り扱いを推進(12.2)
  • FSC®/CoC認証の保有(三井物産パッケージング:FSC®/C009939)によって、認証紙のサプライチェーンをつなぎ、責任ある森林資源管理を推進(12.2)
 
コーポレート・その他
  • 油脂化学製品調達先にサプライヤー実態調査を実施(8.7、8.8、10.2、12.4、12.7、16.5)
  • サプライチェーンCSRに関するサプライヤーアンケートを実施(68社)(8.7、8.8、10.2、12.7、16.5)
  • 「三井物産の森」(全国74か所、約44,000ha)すべてでFSC®、SGECに基づく森林管理、木材生産を継続実施(12.2)

資源開発、資材・食料の確保と安定供給

ビジネスを通じた取り組み

三井物産は、生産・流通・加工・ロジスティクスなど、川上から川下まで最適なサプライチェーンを構築し、金属、化学品、エネルギー、食料等の資源および素材の安定供給に貢献しています。
産業社会に不可欠なエネルギー資源の確保と供給のため、石油や天然ガス/LNGなどの事業投資や物流取引を行っています。特に、クリーン・エネルギーである天然ガス/LNGの安定供給に向け、世界各地で開発プロジェクトに参画するとともに、生産からマーケティングに至る全バリューチェーンに幅広く関与しています。さらに、低炭素社会の実現に向け、バイオ燃料をはじめとした再生可能エネルギーの事業化や、水素輸送・貯蔵のモデル構築などにも取り組んでいます。
鉄鋼原料や非鉄金属の資源開発にも積極的に参画し、日本をはじめとする世界各地域へ鉄鉱石や銅などの金属資源の安定供給に努めるほか、循環型社会の本格的到来を見据え、金属スクラップの供給ネットワーク構築にも取り組んでいます。鉄鋼製品については、成長著しい新興国のインフラ案件への供給体制を構築する一方、自動車・エネルギーなどさまざまな産業分野に向けた調達・供給を進めています。
自動車事業では、車体の輸出のみならず、各地域での物流、生産からファイナンスに至る川上から川下までの安定したグローバルチェーンを構築し、また、鉄道事業でも鉄道車両や関連設備の輸出に加え、リース事業も展開するなど、鉄道バリューチェーン上のさまざまなニーズに応えるサービスを提供しています。

加工食品/飲料品の安全・品質への取組み

食料事業においては、世界の人口増加に伴う需給ギャップ、地域的な供給力の偏在が広がる中、安全・安心な食料を安定的かつ効率的に供給する事業を進めています。小麦、トウモロコシ、大豆などの穀物についても、生産・集荷の段階からのトレーサビリティ管理に注力しています。特に医療・介護業界においては、嚥下機能の低下した高齢者による誤飲性肺炎などが課題となっており、高齢者の栄養改善が望まれています。当社関係会社では、栄養改善医療・介護用の加工食品/飲料品を提供しており、高齢者の栄養改善におけるリーディングカンパニーとして、社会課題の解決に寄与していきます。また当社は、一般社団法人 日本加工食品卸協会に加盟しており、流通面においても加工食品の安全・安心な食料の供給へと貢献しています。

「サプライチェーンCSR取組方針」への対応状況

サプライヤーとの双方向のコミュニケーションを重視しながら、本方針に基づいたアンケートや実態調査に取り組んでいます。

サプライヤー宛書状の送付

2008年度から、当社営業本部、海外拠点および当社子会社の全サプライヤーに対し、本方針への理解と協力を要請する書状(日本語・英語・中国語・フランス語・スペイン語・ポルトガル語)の送付を継続しており、当社方針の周知を図っています(累計45,000社超)。また、隔年で、その出状状況を確認する社内調査を実施しています。

サプライヤーアンケートの実施

取引先との双方向のコミュニケーションを重視し、必要に応じて共同して改善策を検討していくことで信頼関係の構築とサプライチェーンマネジメントの一層の強化を図っていきます。
そのために、当社および当社子会社のサプライヤーにおいて、(1)当社「サプライチェーンCSR取組方針」の実践状況と、(2)「人権・労働」「安全衛生」「ビジネス倫理」「環境管理」などに関わる各社のCSR方針の有無、また「環境方針」の理解を促すアンケート調査を定期的に実施しています。アンケート調査の結果により、必要に応じた助言・指導を行っています。2011年度はコーヒーやココアなど農産物のサプライヤー(39社)および繊維製品等消費財のサプライヤー(153社)に対してアンケート調査を実施、さらに2014年度から、対象を全事業分野のサプライヤーに広げ、その中から主要サプライヤーを抽出してアンケート調査を実施しました(2014年度72社、2015年度39社、2016年度50社、2017年度68社)。

サプライヤー実態調査

サプライヤーアンケートに加え、「サプライチェーンCSR取組方針」の遵守事項に沿ったチェックリストに基づき、サプライヤーの責任者との面談や製造現場の視察を行うことで、実態調査を実施しています。
これまで、2014年度にコーヒー豆調達先を、2015年度に製紙資源調達先を、2016年度に食品原料調達先を対象とした調査を実施、2017年度には、油脂化学製品調達先を対象に、当社のサプライヤーであるマレーシアの油脂化学メーカーの工場およびパーム農園を訪問し、1件の実態調査を実施しました。それぞれの調査は社外専門家と共に訪問し「環境管理」「人権・労働」「法令遵守」「品質管理とトレーサビリティ」の項目を中心に実態調査と必要に応じた指導を行っています。2017年度の実態調査監査では問題事項は認められませんでした。

リスク評価の実施

新規サプライヤーとの取引に当たっては、「サプライチェーンCSR取組方針」に基づく様々な社会課題に対する事前のリスク評価を実施しており、全サプライヤーに本方針への理解を要請しています。既存事業およびその該当サプライヤーに対しても「サプライチェーンCSR取組方針」にのっとり、定期的なサプライヤーアンケートの実施を通じ、気候変動、生物多様性、環境管理、人権、労働環境などの社会課題に関する事業の実態把握および高リスクのサプライヤーの特定に努めています。
万が一、本方針に抵触することが判明した場合は、まず当該サプライヤーに状況の改善を促すとともに、必要に応じて当社より支援を提供し、事態の改善を求めていきます。その上で、サプライヤーの状況に改善が見られない場合は、契約解除を含めた対応を検討し、取引継続の是非を判断する方針です。
一方、サプライチェーンにおける人権・労働などの問題への感度を高め、問題の発生を未然に防ぐため、社員の意識啓発・研修を継続的に実施しています(2017年度の受講者数:35名)。


サステナビリティレポートでは、より詳細な情報をご提供しています。

サステナビリティレポート2018

P.39–47 「資源・素材の安定供給」(PDF 1.03MB)

  • SDGsに貢献する当社活動実績
  • 資源開発、資材・食料の確保と安定供給
  • サプライチェーンマネジメントの推進