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ブラジルにおける流れ込み式ジラウ水力発電事業への出資参画

2013年5月13日


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三井物産株式会社(本社:東京都千代田区、社長:飯島彰己、以下「三井物産」)は、GDF SUEZ S.A.(以下「GDFスエズ」)の子会社であるGDF SUEZ Energy Latin America Participações Ltda.(以下「GDFスエズラテンアメリカ」)と、ブラジルにおける流れ込み式水力発電事業(以下「本事業」)に出資参画することで合意し、5月13日に関連諸契約を締結しました。三井物産は新規に設立する投資子会社を通じて、本事業を推進するESBR Participações S.A.(以下「ESBRP」)の20%株式をGDFスエズラテンアメリカから取得します。本事業の総建設費は2012年12月時点で約160億ブラジルレアル(約8,000億円)と見込まれています。

本事業は、ブラジル北部マデイラ川で「ジラウ水力発電所」を開発・運営し、IPP(独立系発電)事業として電力を販売していくものであり、既に配電会社をはじめとする電力購入者との30年間の長期売電契約を締結しています。同発電所の総発電容量は3,750MWであり、完成するとブラジルで4位の規模を持つ大型水力発電所となります。また、ブラジル国立経済社会開発銀行(BNDES)及び市中銀行によるプロジェクトファイナンスを組成済みであるほか、関連当局より環境許認可及び営業許可を取得済みであり、2015年に全50機の運転開始を予定しています。

三井物産は本事業への参画により、カナダ、欧州、中東・アフリカ、アジア、及びオーストラリアなどで事業を共同展開するGDFスエズとのパートナーシップをより強化し、共同事業を南米へ拡大すると共に、両社の発電ポートフォリオを拡充します。

水力発電は、化石燃料を必要としないため、温室効果ガスの排出量が極めて小さい発電方式です。さらに本事業では、河川の自然な流れを生かした流れ込み式発電を採用しているほか、既存植物の移植や魚類を保護する魚道の設置などを行い、周辺の生物多様性の保全に配慮した発電所を建設・運営します。ブラジルにおいては、水力発電は発電量の約9割を占める基幹電源であり、三井物産は本事業への参画を通じて、需要拡大が見込まれる電力の安定供給に貢献していきます。

本事業への参画により三井物産の保有する発電容量は開発・建設中案件を含め6,694MWとなり、このうち水力発電事業は1,287MWと全体の約19%を占めることになります。三井物産は、引き続き地域及び燃料など発電事業の特性を分散させた優良な事業ポートフォリオの構築を目指し、本件への参画を契機に、今後も高い成長が見込まれるブラジルをはじめとする南米地域においても発電事業を展開していきます。

尚、ESBRPの20%株式の取得はブラジル関連当局や融資行からの承認取り付けなどの条件充足をもって2013年後半に実行予定です。

発電所所在地

発電所所在地

発電所写真

発電所写真 (下流側から見た洪水吐と右岸発電設備。2012年10月撮影。)

ジラウ水力発電事業概要

事業会社 Energia Sustentável do Brasil S.A.(「ESBR」)
(エネルジア サステンタベル ド ブラジル)
出資構成(*1) 三井物産投資子会社(*2) 20%
GDFスエズラテンアメリカ 40%
Companhia Hidro Elétrica Do São Francisco (「Chesf」) 20%(*3)
Eletrosul Centrais Elétricas S.A. (「Eletrosul」) 20%(*3)
発電所所在地 ブラジルロンドニア州マデイラ川
発電容量 3,750MW(発電タービン75MW×50機)
発電形式 流れ込み式
総建設費 約160億ブラジルレアル(約8,000億円)
商業運転開始時期 2015年予定

(*1) ESBRPを経由した事業会社の持分比率
(*2) 新規に設立予定の同投資子会社は三井物産の特定子会社に該当する見込み
(*3) Centrais Elétricas Brasileiras S.A.(Eletrobras)の子会社

スキーム図

スキーム図

GDF SUEZ概要

名称 GDF SUEZ S.A.
所在地 フランス パリ
代表者 Gerard Mestrallet(Chairman & CEO)
事業内容 電気、天然ガス、エネルギー・環境サービス
設立年月 2008年7月

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