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仏トタール社保有イタリア陸上油田の一部権益を取得

2013年3月18日


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三井物産株式会社(本社:東京都千代田区、社長:飯島彰己、以下「三井物産」)は、新規に設立した投資子会社Mitsui E&P Italia A S.r.l (以下「MEPIT」)を通じ、仏エネルギー大手Total S.A.傘下のTotal E&P Italia S.p.A (以下「トタール」)から、イタリア陸上ゴルゴリオーネ鉱区テンパロッサ油田の25%権益を保有するTotal E&P Energia Italia S.r.lの全株式を取得することで合意し、2013年3月18日に売買契約書を締結しました。今後イタリア政府関係機関の承認等の条件充足後に権益譲渡を完了します。尚、トタールは引き続きオペレーターとして50%の権益を保有します。

テンパロッサ油田はイタリア南部バシリカータ州ポテンザ市近郊の丘陵地帯に位置する陸上油田であり、原始埋蔵量は60億から100億バレルと評価されており、西ヨーロッパ陸上で最大の既発見未開発油田です。開発対象となる油層の厚さは世界最大級の約2,000メートルに及びます。本鉱区ではこれまでに6坑の試掘井が掘削され、それぞれ長期生産テストにより良好な生産性が確認されています。トタールは2002年から本鉱区のオペレーターを務めており、2012年7月にパートナーの英蘭Royal Dutch Shell plc (以下「シェル」)子会社と共に最終投資決断を実施、開発作業を開始しています。

本鉱区の総開発費はプロジェクト全体で約16億ユーロ(約2,000億円、既往費含む)を予定しており、2016年に原油及びLPGの生産開始を見込んでいます。当社はMEPITを通じて権益取得代金に加え、権益保有比率に応じて契約基準日以降に発生する開発費用を負担します。プロジェクト全体の可採埋蔵量は約4.4億原油換算バレル、生産量はピーク時で原油が日量約5万バレル、LPGが日量約240トンとなる見込みです。MEPITの持分としては可採埋蔵量が約1.1億原油換算バレル、生産量はピーク時日量で約1.3万原油換算バレルとなります。

今回の案件は、三井物産としてイタリアにおける初の資源権益取得となり、欧州域における原油・天然ガス資産の獲得は、2011年のポーランド・シェールガス探鉱事業への参画、2012年の英国領北海における原油・ガス生産資産の取得に続くものです。原油案件は通常、生産量の減退が早い傾向にありますが、本資産は50年以上の長期に亘る生産量・収益の貢献が見込まれると共に、巨大な原始埋蔵量を背景とした将来的な原油回収率向上による埋蔵量アップサイドの可能性もあり、同地域における当社エネルギー事業の基盤となることが期待されます。更に、当社は本プロジェクトを通じてトタールとの良好な関係を益々発展できることを期待しています。

売買契約書の内容

買主 Mitsui E&P Italia A S.r.l (「MEPIT」)
売主 Total E&P Italia S.p.A (「トタール」)
取得対象資産 ゴルゴリオーネ鉱区テンパロッサ油田の25%権益を保有する
トタール100%子会社Total E&P Energia Italia S.r.lの全株式
契約基準日 2012年11月30日

プロジェクト概要

鉱区 ゴルゴリオーネ鉱区 テンパロッサ油田
権益保有者
(当社参画後)
50% トタール【オペレーター】
25% Shell Italia E&P S.p.A(シェル100%子会社)
25% MEPIT
油・ガス田位置 イタリア南部バシリカータ州ポテンザ市近郊
可採埋蔵量 約4.4億原油換算バレル
生産量 ピーク時約5.25万原油換算バレル/日
(2016年第1四半期生産開始予定)

鉱区位置図

鉱区位置図

MEPIT概要

正式名称 Mitsui E&P Italia A S.r.l
株主構成※ 三井物産株式会社:60%
三井石油開発株式会社:40%
所在地 イタリア・ミラノ市
設立日 2013年3月12日

※MEPITの完全親会社であるMitsui E&P UK Limitedへの出資比率を記載しています。
三井石油開発株式会社は2012年12月にMitsui E&P UK Limitedに40%出資しています。

Total S.A.概要

正式名称 Total S.A.
所在地 フランス・パリ市
設立年 1924年
上場証券取引所 パリ証券取引所、ニューヨーク証券取引所
事業内容 石油ガス開発・生産・精製・販売事業
連結従業員数※ 9万6,104名
連結総資産* 約1,640.5億ユーロ
持分生産量* 約234.6万原油換算バレル/日
持分埋蔵量 約114億原油換算バレル

※2011年12月期

ご注意:
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