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社会 林業について 森からのめぐみ

森からのめぐみって何があるだろう?

すべての生きものたちは、いろいろな自然しぜんから受け取る「めぐみ」によって生きています。水や食べ物、空気、ほかにもいろいろ。人も、多様な自然しぜんからの「めぐみ」によって生きています。人は、自然しぜんからの「めぐみ」がなければ生きられません。そして自然しぜんが多様であるほど、「ゆたかなめぐみ」があるのです。

森のめぐみ

森のめぐみ

日本の森と木と人との関係

なぜ日本の建物たてもの木造もくぞうが多かったのだろう?

飛騨高山ひだたかやまの町屋
風土にあわせたさまざまな工夫くふう建物たてものほどこされています

現在、都会ではあまり目にしなくなった木でつくられた建物たてもの。でも日本では昔から生活の中に木をたくさん使った文化をきずいてきました。さまざまな道具、そして家はもちろん、学校や、お寺、神社、仏像ぶつぞう、船をつくるのだって木を加工かこう して作り、日本人にとって木はらしにかかせない存在そんざいだったのです。なぜそんなに木を使った文化が発展はってんしたのでしょう?木は樹皮じゅひふくめていろいろなものに加工かこう できることや、1300年以上も前にてられた世界最古せかいさいこ木造建築もくぞうけんちく法隆寺ほうりゅうじ五重塔ごじゅうのとう証明しょうめいしているように、木でできた建物たてものや家具などはとても丈夫じょうぶで長持ちするからたくさん使われてきたのも一つの理由ですが、日本の土地が持つゆたかな森林資源しんりんしげんに“木づかい”のヒントがかくされています。

日本は木にとって、とっても居心地いごこちがいい場所

日本は国土のやく70%が森林で、とっても森が多いのはもう知っていますね。ではどうしてそんなに日本に森林が多いのか考えてみましょう。

日本の国土はおよそ70%が森林

日本地図を見てもわかるように南北に長い地形は南は亜熱帯あねったい、北は亜寒帯あかんたいまで、さらに中央部に山脈さんみゃくが通っていて標高ひょうこうの高い山も多いために低地帯ていちたいと高山地帯ちたいが様々なゆたかな気候きこうをもたらしてくれます。また、全国的ぜんこくてきに十分な降水量こうすいりょうがあって木が育ちやすい、日本の土地は木にとっても居心地いごこちがいい場所なのです。私たちが日本の気候きこうや食べ物が体に合っていると感じるのと同じですね。

木を使うと森も人もみんな元気になる。

日本中でも気候きこうや場所によって生える木の種類しゅるいちがいますが、これは木が元気でいられる環境かんきょうをちゃんと知っているからです。東北の岩手県で活躍かつやくする木を知りつくした気仙けせん大工さんにお話を聞いたら「それぞれの環境かんきょうに合った場所で育った木は、切った後、家などに加工かこうして使われる場合も、その土地で活用することが木にとって一番いいし、それぞれの木の特徴とくちょうを生かして、上手に組み合わせて使うことが、丈夫じょうぶで長持ちする家になる秘訣ひけつなんだよ。木が元気でいられる環境かんきょうに住むと人も元気になれるんだ。木は空気中の湿度しつど調整ちょうせいしたり、殺菌さっきん作用があったり、音を吸収してくれるはたらきもあるから木の家でらすのはとても気持ちがいいし、健康けんこうにいいんだよ」と、お話してくれました。日本の森を活用するということは、森林を守ることだけではなく木を使うことで森林をゆたかにし、森も人も元気になれることにつながるのですね。

日本の木を良く知ってる大工さんのお話を読んでみよう!

森からのおいしいおくりもの・山菜

森にやさしい人だけがいただける“森のめぐみ”

かたくりにふきのとう、行者にんにくにわらび……みんな、知ってる?食卓しょくたくにならび食べたことがある人もいるかもしれないけど、そうでない人は「コレ、呪文じゅもん!?」みたいな名前だし聞きなれないかもしれない。でもコレ、すべて山や野原に自然しぜんに生えて育つ“森のめぐみ”、山菜さんさいの名前なんだ。スーパーにならんでいる、人の手で栽培さいばいされる野菜やさいとはちがい、森で自然しぜんに育っているかられるりょうもかぎられている。森には食べるもの食べられるものという生きものどうしの関係かんけいがあり、それらによって森はバランスをたもっていて、もちろん山菜さんさいもそのひとつ。だから、みんなの森をこわさないよう、山菜さんさいりすぎてはいけないし、なかにはどくをもった種類しゅるいもあるから、森について正しい知識ちしきをもった人だけが、“森のめぐみ”をいただくことができるんだ。

おいしいだけじゃない、“日本の季節きせつ”も味わえる?!

そんな野生に育つ山菜さんさいは、食べやすい味に改良かいりょうされた野菜やさいとはちがい、味に苦みがあったり、食べるための準備じゅんびに手間がかかったりもする。でも、自然しぜんそのままの味を楽しめるし、温室栽培さいばいとはちがってれる時期もかぎられているから、その季節きせつが待ち遠しくなるんだ。しかし、ムダにりすぎると森の生きものたちのバランスがくずれてしまう。山菜さんさいをいただくことで、“森のめぐみ”が人間のためだけではなく、自然しぜんらすみんなにとっての“めぐみ”だということに気付き、日本のゆたかな季節きせつを感じるきっかけになるはずだよ。

山菜にはどんな種類があるの?

人間さまの社会にかぎらず、森でも気(木)づかいって大切なんだよ。なんつって!
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