世界の人口増加にともなう食料の需要増大、気候変動に対応した食料の安定供給の実現、人々の健康増進と生活水準の向上に結びつく野菜の需要増加など、農業の課題は複雑化しています。そのような状況を踏まえて、三井物産は野菜種子を基盤事業の一つに、バリューチェーンを水平・垂直に捉えた事業展開を行っています。
三井物産は、2017年に出資したイスラエルの野菜種子ベンチャーTop Seeds International Ltd.(以下、TSI)のイタリア支社TSI Italiaと共同し、南イタリア・プーリア州の希少な黄金トマトの種子開発やTiarlum(ティアラム)ブランドでの市場流通を行うなど、野菜種子事業に注力しています。
三井物産は、2018年に野菜種子のグローバル展開をめざすジャパン・ベジタブルシードを設立するなど、野菜の種子事業を農業の課題解決策になり得る戦略領域と位置付けています。開発者・消費者・流通・農家といったあらゆる食のバリューチェーンと接点を持ち種子開発ができる総合商社の強みを活かしながら、グローバルな食生活の向上に貢献していきます。