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豪州における油田開発事業の最終投資決断の実行について

2016年6月27日


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三井物産株式会社(本社:東京都千代田区、社長:安永竜夫、以下「三井物産」)は、Mitsui E&P Australia Pty Ltd(三井物産100%子会社、以下「MEPAU」)を通じて40%権益を保有する西豪州沖合未開発油田群の商業開発(グレーターエンフィールドプロジェクト、以下「本プロジェクト」)につき、60%権益を保有するオペレーター・Woodside Energy Limited社(以下「Woodside」)と共に、最終投資決断を実行しました。今後約19億米ドル(当社持分約8億米ドル)を投資し生産井の掘削、海底設備工事等を行い、2019年央の原油生産開始を目指します。

当社は2004年に、西豪州沖合約60kmに位置するエンフィールド油田、及びヴィンセント油田の権益を取得しましたが、本プロジェクトは現在生産中のこれら油田と同エリア内に存在する既発見油田群の開発です。本プロジェクトはヴィンセント油田で使用されている生産設備(浮体式生産貯蔵積出設備Ngujima-Yin、以下「FPSO」)を活用することをコンセプトとし、単独開発と比較して大幅に初期投資・操業費を抑えた開発と一体操業を行います。

本プロジェクトは、権益取得後の探鉱・評価活動を通じた埋蔵量の発見や積み増し、既存FPSOを活用し追加投資を抑えた開発コンセプト、並びに原油価格下落による掘削コストや資機材コストなどの開発工事費用の低減により、コスト競争力を高めることが可能となり、仮に現在の低市況が継続した場合でも経済性を確保できる見込みであることから、今般商業化推進の判断に至ったものです。エンフィールド・ヴィンセント両油田の開発・生産を通じて蓄積された技術的知見を活かし、安全や環境へ充分に配慮しながら、コスト競争力のある開発により埋蔵量・生産量を補完することを期待しています。

現在エンフィールド・ヴィンセント原油は当社100%子会社Mitsui & Co. Energy Trading Singapore Pte. Ltd.とWoodsideを通じて共同販売しており、本プロジェクトから生産する原油も同様に販売を行う予定です。また開発対象鉱区内外にはこの他に複数の既発見未開発埋蔵量があり、引き続き探査・評価作業を通じて商業化可能性を検討します。

当社のエネルギー上流事業は、「良質な埋蔵量を低コストで持つ」ことをテーマとし、現下の市況を好機と捉え、引き続き埋蔵量・生産量・コスト競争力の三位一体の強化を進め、収益基盤の競争力強化を追求して参ります。

尚、本件による2017年3月期連結業績予想への影響は軽微です。

本プロジェクト概要

対象鉱区 WA-28-L, WA-59-L
油田位置 西豪州沖合約60km、カナーボン堆積盆地
水深 550~850メートル
権益保有者 60% Woodside 【オペレーター】
40% MEPAU
開発対象油田 ラヴァーダ油田(2000年発見)、チマッティ油田(2010年発見)
期待可採埋蔵量 原油約69百万バレル(100%ベース)
総開発費 約19億米ドル(当社持分:約8億米ドル)
生産開始 2019年央

鉱区位置図、開発イメージ

鉱区位置図、開発イメージ

鉱区位置図、開発イメージグレーターエンフィールドプロジェクト:ヴィンセント油田で使用するNgujima-Yin FPSOへ海底で繋ぎ込む。画像はWoodside提供。

Woodside概要

社名 Woodside Energy Limited
本社 豪州パース
上場証券取引所 Australian Stock Exchange
主な事業内容 石油ガス開発・生産事業、LNG事業
連結総資産* 238億米ドル
日量生産量* 25.3万原油換算バレル

*2015年12月期

ご注意:
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