Main

2011年「年頭の辞」

2011年1月4日


Main Contents

当社 社長 飯島彰己による全役職員向け「2011年 年頭の辞」を下記の通りお知らせします。

皆さん、明けましておめでとうございます。
新年の門出にあたり、一言ご挨拶をさせていただきます。

事業環境認識

昨年は、欧州での財政・金融不安の深刻化や、先進国における雇用回復の遅れ、競争的な通貨の引き下げ政策をめぐる各国間の緊張、といった問題は生じましたが、世界経済は、緩やかながら着実に回復をした一年と言えるでしょう。
リーマンショックから2年4ヶ月が経過し、2009年には実質GDPが0.6 %のマイナス成長となった世界経済も、2010年にはプラス4.8 %の成長となる見込みで、本年もIMFは4.2 %の成長を予測しています。
こうした中で日本は、世界経済の回復の恩恵を受けたものの、デフレが継続し、円高が一段と進行するという厳しい事態に見舞われました。また、昨年後半のTPPなど通商政策をめぐる議論でも明らかなように、国を一層「開いて」いくことで、経済のグローバル化のメリットを享受していこうという決意と覚悟は、必ずしも広く国民に共有されておらず、このために日本が世界の趨勢から取り残されてしまうということが危惧されています。
日本経済の存在感は、依然として大きいものの、中国や韓国などアジア諸国が着実に成長を続けるなかで、昨年は、その存在感が世界の中で薄まってしまった一年であったように感じます。これからの日本は、どのような国として発展をしていくべきなのか、急速に進行するグローバル化の中で日本はどのような存在感ある国を目指すべきなのか、そして、グローバルに事業展開を行う当社が、その中で果たすべき役割は何か、健全な危機意識をもった上で、大きな枠組みの中で考えていくことが必要だと思います。

「攻め」の姿勢

昨年、中期経営計画を発表するにあたり、私は、「より強い三井物産」「輝いて魅力ある三井物産」を目指そうと皆さんに呼び掛けました。新たな年を迎えるにあたり、私は、先ず最初に、長期業態ビジョンの実現のために、本計画で掲げた経営目標の達成に、皆さんとともに全力で取り組みたいと思います。
当社は、その長い歴史を通して、日本の産業の変動期の度に、実業に根差した新たな価値を創造し続ける「時代のニーズの産業的解決者」としての役割を果たし、経営環境の変化に対応し、業態を自ら進化させてきました。私たちは、この伝統を受け継ぎ、グローバルな視点と構想力をもって、持てる機能の先鋭化を通じ、自らの問題解決力、プロジェクト・エンジニアリング力を一層強化していかねばなりません。
当社は、これまでのポートフォリオ戦略の着実な実行を通して、持てる資産と事業を柔軟に組み換え、最適化を図る一方で、人材を成長領域に機動的に配置してきました。引き続き、資産・事業・人材のポートフォリオ戦略の深化を通じて、私は2011年を「より強い三井物産」の実現のために、会社として「攻め」の姿勢を鮮明にし、スピード感をもって取組み中の案件の「実現」を図る年にしたいと思っています。
私は、皆さん一人ひとりが「攻め」の姿勢を通じて、それぞれの業界や担当分野において、単純な規模の大小にとらわれることなく、謙虚に、そして真剣に、お客様と向き合い、自ら知恵を絞り、お客様のニーズに応えることで、社会から尊敬され、評価されるような当社らしい「良い仕事」を創造するリーディング・カンパニー、を目指してほしいと思っています。
グローバルな事業展開を通して世界の様々な地域や国の発展に貢献していく、という基軸をもって、大いに「攻める」ことで、2011年を案件の「実現」を積み重ねる年、にしたいと思います。

現場力の強化

「現場」の大切さについては、昨年も様々な機会でお話しをさせていただきましたが、改めて、その重要性について触れたいと思います。
営業部門、コーポレート・スタッフ部門の双方で、当社は「現場」を何よりも大切にする会社であり、「現場」の力強さこそが当社の競争力の源泉です。当社の活動が、グローバル・グループで一層拡大していくなか、当社を支える「現場」も、関係会社を含めて大きく広がっています。皆さんには、それぞれの持ち場で、「現場」のポテンシャルの最大化に努め、これを相互に活用し合うことを通じて、当社らしい総合力の発揮、に繋げていただきたいと思います。
現場の皆さん一人ひとりの「挑戦と創造」を、私は、可能な限り後押ししたいと思っています。そして、私自身もこれからの一年を通じて、皆さんとともに、持てるエネルギーを大いに外へ向けていきたいと思っています。
皆さん一人ひとりが発揮するダイナミズムこそが、当社の「自由闊達」の伝統の基礎となるものです。

人材のグローバル化

昨年は、中期経営計画において、全社重点施策の一つとして掲げた「グローバル展開の加速と戦略的布陣」を推進するにあたり、アジアを中心とする成長地域に人材を大胆にシフトすること、海外の地域本部や関係会社に在籍する人材をこれまで以上に本店に呼び込むこと、そして、若手社員の海外派遣の機会を拡充することなどの施策に着手しました。
人材のグローバル化へ向けた取組みは、当社グローバル戦略の深化の一環として、引き続き手綱を緩めることなく取り組んでいきます。 人材の制約が当社のグローバルな成長の制約となってはならない、という危機感をもって、当社人材の質的な向上に、本年も強い意思をもって取り組んでいきたいと思います。

結び

昨年は、内外の取引先の方々に加えて、国内支社支店・海外店・グループ会社の「現場」で活躍をされている皆さんとお話しをする機会を通じて、私自身多くの気付きと学びがありました。本年も、時間の許す限り皆さんとの直接のコミュニケーションに努め、皆さんとともに「輝いて魅力ある三井物産」の実現に努力をしていきたいと思います。
最後に、本年も、皆さんと皆さんのご家族が、明るく健康で、幸せな生活を送られるよう祈念して、私の年頭の挨拶としたいと思います。