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2008年 社長年頭の辞

2008年1月4日


代表取締役社長  槍田 松瑩


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皆さん、明けましておめでとうございます。
新年の門出にあたり、一言ご挨拶をさせて頂きます。

マクロ環境認識

2007年は、経済のグローバル化が一段と進展しつつあることを改めて実感した 1年でした。中国、ロシアを始めとする国々が存在感を増すことで、世界経済の ダイナミズムが多元化し、国際的な商品、資金、人材の流れが一気に拡大しました。そして2008年はその大きな流れの中で、国内外様々な領域で、新たな動きが視野に入ってくる年になると思います。政治面では、春にロシアで新大統領選出、秋には 米国大統領選挙が控えており、昨年のフランス、イギリスに続き、9.11以降の 世界のリーダーの顔ぶれが大きく変わります。一方、経済面では、人口大国中国、 インド等を中心とするアジアの新興国では引続き高成長が期待されますが、 サブプライムローンの問題の展開や、その背景となった米国住宅市場の調整の行方、昨年後半から高騰が続いている原油価格の動向等により、世界の金融市場や経済に不透明感が 生じている点には大いに注視する必要があります。そうした中、隣国中国では夏に 北京オリンピックが、日本でも洞爺湖G8サミットが開催されます。日本が議長国となるサミットでは京都議定書後の世界の環境政策が重要なテーマとなり、我が国の リーダーシップが問われることになるでしょう。

ポートフォリオ戦略の深化~グローバル化

このような環境下、当社は2008年3月期も最高益を更新する見通しです。 商品市況の高騰や全般的に好調な経済環境もさることながら、こうした実績は ここ数年重点的に進めてきた「戦略的な事業ポートフォリオの構築」への 取組みが少しずつ実を結びつつある結果でもあると思います。
今年は、2006年5月に中期経営展望で掲げた3~5年後の「在り姿」を実現していく最初の年です。「業態と意識の改革」に集中的に取り組んだ2年間を経て、「投資ポートフォリオの最適化」に関しては、重点分野での事業拡大やインドでの鉄鉱石生産事業であるセサゴアやサハリンII等の大型資産リサイクル案件の実現など、目に 見える進捗がありました。一方、多元化する世界経済のダイナミズムを吸収して いくために、当社は米州、欧州・中東・アフリカ、アジア・大洋州の広域3極体制を核とし、地域に根ざした事業活動を通じてグローバル化への適応を一段と進めて います。これを成功させる重要な鍵は、それぞれの事業を展開する地域・国々の 現地スタッフの皆さんに、より責任ある仕事を担ってもらえるような人材育成と体制整備で あり、三井物産グループの持つ多様な人材を如何に活用していくかどうかという点にあると思います。そこで今年は「人材」というテーマに改めて 焦点をあて、当社の優秀な人材が、世の中の変化に合わせて様々な成長分野で 縦横無尽に活躍できるようなフレキシブルな風土、体制作りに取り組んでいきたいと思います。

変化への対応力、人材戦略への取組み

変化を生き抜いて行くためには、会社として必要に応じて事業戦略を見直し、ダイナミックに 事業ポートフォリオを入れ替えて行くことが不可欠です。その中で人だけが旧態然 として変わらずにいることは出来ません。変化のないところに進歩はありません。 変化は時として痛みを伴うこともありますが、それを乗り越えて自らを変革し、新たな領域で「良い仕事」の実現に果敢に挑戦する意欲を持った人材を、三井物産は力強く後押ししていきます。今後益々激しく世の中が動いていく中で、変化に対応 する柔軟性は、総合商社の持つ大変な優位性の源です。変化適応力に富んだ「人材」の育成・開発と流動性の向上、また多様な人材の積極的活用に集中的に取り組むことにより、持続的な成長を目指します。そして皆さんがより大きな 成長機会や手応えを得られるような会社にしていきたいと考えています。本当の意味での"人の三井"の実現のため、皆さんの協力と努力を大いに期待しています。

新長期業態ビジョン

昨年は世の中の大きな流れを今一度掴み直し、10年後の当社の将来像を見極める試みとして、"新長期業態ビジョン"の策定にも着手しました。現代の世界は変化が常態化しており、将来の予測が極めて難しくなっています。そういった中で、さまざまな角度から全ての叡智を結集し、イマジネーションを発揮して、世の中は一体どの様になっていくのか、そして10年後の当社はどのような「良い仕事」を創出し続けられるのかをしっかりと見定めていきたいと思います。

結び

最後に、本年も、皆さんとご家族の方々が、明るく健康で幸せな生活を送られるように、また、一人ひとりが持てる力を存分に発揮し、大いに活躍されることを祈念して、私の年頭の挨拶と致します。