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カーボンナノチューブを応用した導電繊維の開発に成功

2007年10月9日


クラレリビング株式会社
三井物産株式会社


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クラレリビング株式会社(以下クラレリビング)と三井物産株式会社(以下三井物産)は、北海道大学古月文志教授の指導の下にカーボンナノチューブ(以下CNT)分散水溶液技術を用いて、CNTを被覆した導電繊維(CNTコーティングポリエステル加工糸)の開発に成功しました。

クラレリビングと三井物産は共同で、このCNTコーティングポリエステル加工糸(商品名:CANA-AN TM、カナンTM)を2007年10月24日からドイツで開催される'K 2007 17th International Trade Fair, Plastics & Rubber (K Messe)に出展します(詳細は添付資料参照)。
(CANA-AN: Carbon Nanotubes Aftertreatment Network)

静電気帯電防止は、日常の電気ショックの不快感を減らす目的だけではなく、放電による電子データの破損防止、精密電子部品の製造工程における欠陥による損失低減、揮発性ガスの防爆などに必要不可欠な機能です。現在、帯電防止に用いられる導電繊維はモノフィラメントに導電カーボンをコーティング処理したものや、導電カーボンを練り込んだポリマーを用いた溶融複合繊維が主流であり、年間30百万ドル以上の市場があります。主たる適用商品は帯電防止機能を有する衣料、帆布、排気・換気用フィルター、カーペットなどです。

クラレリビングは、三井物産が販売する多層カーボンナノチューブ(MWCNT)を水に分散したCNT分散水溶液を用い、精密糸染色技術を応用して、ポリエステルマルチフィラメント加工糸にCNTを均一にコーティングしネットワークを形成する方法を確立し、CANA-AN TMの開発に成功しました。CANA-AN TMの特長は以下の通りです。

(1)安定した抵抗値
・CNT付着量のコントロールと良好な分散によるCNTネットワークの形成により、電気抵抗値は102~1010 Ω/cmの範囲で任意に設定可能です。特に、帯電防止布帛に最も適する105 Ω/cmの抵抗値も安定して得られます。

(2)全面伝導性
・マルチフィラメントを構成する単糸1本1本の表面にCNTが全面コーティングされているため、繊維全体で良好な接触導電性を発揮します。

(3)高耐久性
・CNTは強力なバインダーで繊維表面に固着されているため脱落はほとんど発生せず、組み込んだ布帛は洗濯後も良好な帯電防止性能を有しています。
・破断するまで伸張変形しても抵抗値はほとんど変化せず、高い耐久性を示しています。

(4)ソフトな風合い
・従来市販されている導電糸は単糸が比較的太いタイプであり、組み込んだ布帛は硬い風合いとなる傾向にありましたが、CANA-AN TMは単糸の細いポリエステルマルチフィラメント加工糸の1本1本へのコーティングのため、柔らかい風合いを実現します。

今回、CANA-AN TMの開発で確立したCNT分散水溶液および精密糸染色技術によるCNTネットワーク形成技術は、ポリエステル織編物やポリエステル以外の繊維素材への適用も可能であり、CNTの各種特性を生かした商品開発を進めています。
クラレリビングおよび三井物産は、原材料の安全性に注意を払い、CNTを用いた製品の商業化を目指します。

ご注意:
本発表資料には、将来に関する記述が含まれています。こうした記述はリスクや不確実性を内包するものであり、経営環境の変化などにより実際とは異なる可能性があることにご留意ください。また、本発表資料は、日本国内外を問わず一切の投資勧誘またはそれに類する行為を目的として作成されたものではありません。

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